前回の骨粗しょう症の記事はいかがでしたでしょうか?
今回は、骨粗しょう症による骨折等のリスクなどを書きたいと思います
骨粗しょう症になると、骨がスカスカになってしまうことは前回の記事にも書きましたが
スカスカになってしまった骨は、正常な密度の骨よりもろくなってしまいます
骨粗しょう症の症状としては
・背が低くなる
・腰や背中が痛む
・腰や背中が曲がる
・わずかな衝撃でも骨折してしまう などがあげられます
わずかな衝撃での骨折とは
転んだときはもちろんですが、くしゃみや咳、座ろうとしたとき、手をついたときなどの
ちょっとした日常動作や、自分の身体の重みを支えられずに骨折してしまいます
骨折しやすい部位としては
・背骨(圧迫骨折)
・肩のつけ根(上腕骨)
・手首
・太もものつけ根(大腿骨)
などがあげられます
さらに
背骨の圧迫骨折がおこると、より前かがみの姿勢になってしまいます
すると、上半身の重みで背中や腰の骨にかかる力が大きくなってしまい
再び骨折を起こす原因となってしまいます
過去に背骨の圧迫骨折を起こしたことがなく、初めて圧迫骨折を起こす人の割合は3.6%に対し
背骨の圧迫骨折が1か所で起こった人は、
1年以内に再び骨折する割合が11.5% およそ10人に1人
2か所で骨折が起こった人は、
1年以内に再び骨折する割合が24.0% およそ4人に1人
が再び骨折するという報告もあります (圧迫骨折を起こしたことがない人に比べて6.5倍)
つまり骨折は、さらなる骨折の危険性を高めるということになります。
さらに骨折による弊害はほかにもあります
厚生労働省の調査によると
介護が必要となったの12.1%の人が、
骨折や転倒による身体の痛みや、寝たきり、関節疾患などが原因であると報告されています
介護が必要となった例として
・背骨の圧迫骨折による痛みや、神経症状などにより身体機能の低下
→外出意欲の低下、日常生活動作能力の低下 など
・太ももの付け根の骨折後、痛みと筋力の低下による歩行機能の低下
→寝たきり、認知機能の低下 など
などがあります。
つまり骨粗しょう症は
骨折しやすくなるだけではなく、
身体機能の低下や、生活水準の低下などに発展する可能性がある病気です
そうならないために
予防・早期発見・早期治療を柱に
よりよい生活を獲得しましょう
次回は
骨粗しょう症発見のための検査と、骨粗しょう症の治療方法の例を書きたいと思います
さいじょうクリニック
マネージャー淺井